🖐 村人はもちろん、メリキャットという少女の抱える憎悪の大きさには思わずのけぞってしまうほどだ。
彼女の精神はある種、病んでいたかもしれないけれど、村人たちの底意地の悪さもまた相当のものだった。
人との接触を異常に怖がり、後ろめたさに悩まされ、メアリーに甘く、殺人も許容する人物となっています。
😉 これは、好きな作家さんたちがよく挙げているので、読んでみようと思っていたのですが。
20それは甘美なる牢獄でもある。 まだ未読であれば、読んでみては いかがでしょうか。
今年はじめての読了本はこれにしようと決めて読んだのだけど、なんと言いましょうか…いま自分の状況が陰気な世界から逃れるためにもがいているところがあるので、そんなときに読むような本ではなかったかな。
🖕 不思議に忘れがたい余韻を残す作品である。
13正直言って、これまでは、好みじゃないので敬遠していたのですが。
屋敷にこもり、メアリーとジュリアンの3人で暮らしていたコニーは、精神異常者の2人の影響を受けておかしくなっていた。
😈 音色自体は美しいのに、音程がどこか狂っているピアノの演奏を聞いているような、ざわつく感覚が尾を引く作品でした。 ジュリアンの登場で、徐々に内に籠り切った現在の生活に疑問を抱き始めたコンスタンスと、その姉をなんとか引き留めようとするメリキャット。
16メアリーにとってのクモとは、チャールズやヘレンのような、大好きなコニーを屋敷から連れ出すような存在。 監督やキャストは次の通り。
その満ち足りた暮らしを崩壊させたのは、従兄のチャールズの来訪だった。
✊ コニーの言動からして、メアリーを愛していると個人的には思う。
20すさまじい。
小さな綻びの積み重ねで、いまや果てに達した(悪意すら小心にしか発揮できない村人たち(このあたり、山口連続殺人放火事件や津山三十人殺しを連想したりして)からはアンタッチャブルになった……お供えなんて、忌神の誕生じゃないか!)姉妹は、いつ事切れるやもしれない幸せを、その身すべてに浴びている、その日蔭……。
💓 「ここは精神病院だ」 と正常なチャールズが言っている通り、 屋敷には、一般人には耐えられない雰囲気があるのでしょう。 甘い蜜の毒入りケーキを食べて、パステルカラーの悪夢を見ながら死ぬのは、きっとこんな感じなのかもしれない。 怖いのは「継母=虐待」とワイドショーノリでを楽しんでいたいじめ文化でもあったのです。
8この「お城」自体が、この小説の主人公ではないかしら、と思ったりもします。 いとこのチャールズ。
以前、が本にまつわるコミックエッセイのどれかでこの作品を取り上げていて、あの美麗なイラストで彼女が「死ねばいいのに」と呟いているシーンを再現していたけれど、あれよりももっと憂鬱で純粋な怒りを感じた。