更級 日記 現代 語 訳。 更級日記 「あづまぢの道の果て」 現代語訳

😇 殊勝に思い立って、必ず仏の恩徳を見なさる人に違いない。 18 いみじう シク活用の形容詞「いみじ」の連用形。

さま異なる山の姿の、紺青 (こんじやう)を塗りたるやうなるに、雪の消ゆる世もなく積もりたれば、色濃き衣 (きぬ)に、白きあこめ着たらむやうに見えて、山の頂の少し平らぎたるより、煙 (けぶり)は立ちのぼる。 物語のことをのみ心にしめて、われはこのごろわろきぞかし、盛りにならば、かたちも限りなくよく、髪もいみじく長くなりなむ、光の源氏の夕顔、宇治の大将の浮舟の女君のやうにこそあらめと思ひける心、まづいとはかなく、あさまし。

🎇 ふもとにまして山中の恐ろしさといったらない。

【現代語訳】 足柄山というのは、四、五日前から、恐ろしそうなほどに暗い道が続いていた。 > また聞くところによると、侍従の大納言の姫君がお亡くなりになったそうだ。

📞 いと恋しければ、行かまほしく思ふに、せうとなる人いだきて率て行きたり。 「黒=原文」・「 青=現代語訳」 作者: 菅原孝標女 すがわらのたかすえのむすめ 解説・品詞分解はこちら はしるはしるわづかに見つつ、心も得ず、心もとなく思ふ源氏を、 胸をわくわくさせて少しだけ見ては、(物語の筋を)理解できず、じれったく思っていた源氏物語を、 一の巻よりして、人も交じらず、几帳の内にうち臥して、引き出でつつ見る心地、 一の巻から読み始めて、誰とも合わず、几帳の内に寝転んで、引き出しては読む心地は、 后 きさき の位も何にかはせむ。

17
「際」は「時」を意味しているが、「身分」などの意味もあるので注意。

👎 菅原孝標の女(作者)からの敬意。

14
夕暮れには火が燃え立つのも見える。 「にて」の見分け方については、以下のページで詳しく解説をしていますので、よろしかったら、ご確認下さい。

☭ 私が生まれ育った上総の国では西に見えた山だ。

10
年ごろ遊びなれつる所を、あらはにこぼち散らして、たち騒ぎて、 日の入り際のいとすごく霧(き)りわたりたるに、車に乗るとて、うち見やりたれば、 人まには参りつつ額をつきし薬師仏の立ち給へるを 見捨て奉る、悲しくて人知れずうち泣かれぬ。 どうしようもない。

😙 」と、 身を捨て て 額 ぬか をつき、祈り 申すほどに、十三になる年、上ら むとて、 九月 ながつき 三日門出して、いまたちといふ所に移る。

13
いつしか梅咲かなむ、来むとありしを、さやあると、目をかけて待ちわたるに、花も皆咲きぬれど、音もせず。

🤭 山の半 (なか)らばかりの、木の下のわづかなるに、葵 (あふひ)のただ三筋 (みすぢ)ばかりあるを、世離れてかかる山中にしも生 (お)ひけむよと、人々あはれがる。 意味は「しみじみと感じること」。 【現代語訳】 その年の春は、疫病が流行して世の中がひどく騒然とし、松里の渡し場での姿を痛々しい思いで見た乳母も、三月一日に亡くなってしまった。

19
よそのことでさえ人が死ぬということを幼い頃からひどく悲しいことだと思ってきたのに、ましてやこれは言い表しようのないほどに、身に沁みて悲しいことと嘆かずにはいられない。

⌛ 病気を患っている姉が目を覚まし、「どうしたの猫は。 やっと。

16
すぐれる、勝る。 その宮の産みたまへる子どもは、やがて武蔵といふ姓 (さう)を得てなむありける。

💋 このエピソードが語られているのは、 実は、「更級日記」の終わりに近い部分で、 「昔より、 よしなき物がたり、歌のことをのみ心にしめで、 夜昼思ひて、行ひをせましかば、いとかかる夢の世をば見ずもやあらまし。

19
しかし、そのまま別れてしまった人(乳母)は、二度と見ることができないので、恋しくてならない。 男はつつしんで欄干のそばに参りますと、『先ほど言ったことを今一度私に言って聞かせておくれ』とおっしゃったので、酒壺のことをもう一度申し上げたところ、『私を連れていって、それを見せておくれ。